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vol.21 ムラスズメ宣伝ビデオ・撮影秘話(2000.10)

 ご覧になられたでしょうか。約1週間前より扇町ミュージアムスクエア横の雑貨屋で流されていた、ムラスズメ宣伝ビデオを。本日も受付でそのビデオを流しているはずです(多分)。宣伝と言いつつも、まったく本編の内容とは関係ない、役者たちが個々で撮影した映像についてお話します。
 本編の内容とは関係ない、と書きましたが、それもそのはず、コンセプトは「インパクト」のみです。稽古風景や、前回公演のビデオを流しても、誰も立ち止まって見てくれることはない、だったら立ち止まらざるを得ない映像を流そう、ということで、役者それぞれが自分でアイデアを搾り、ロケ地を決め、撮影してきました。その裏側を紹介
しましょう。




 山田かつろうは、「バッティングセンターにて、ピッチングマシーンの投球を身体で受ける」です。芸人の基本、身体を張ることこそインパクト。頷けます。しかし、実際ピッチングマシーンの威力は凄まじく、かなりビビってました。3球が限界でした。3球身に球を受け、あざと痛みは1週間近くとれなかったそうです。他の人は真似をしない方がいい、と忠告してくれましたが、多分誰もしないと思います。

 身体を張ると言えば、石川愛もそうです。「ゴムパッチン」という、あの大物芸人が編み出した技を、いとも簡単にやってのけました。ゴムさえあれば、ロケ地も手間もいらないと、一番効率よくインパクトある映像を収めることに成功しました。

 梅本真里恵が打ち出した「びっくりパフェを食べきる」も身体を張ることになるのでしょうか。しかし、嬉しそうにパフェをパクついている映像を見た限りでは、ただの甘党じゃないか、と言いたくなります。ただ、あの早送り映像の裏には、芯から冷える極寒地獄と、見た目以上のボリュームを口に押し込まなければならないという苦労があるのです。しかも、びっくりパフェ(正式名称:ミレニアム2000アラモード)は3千500円もするらしく、相当の出費だったそうです。

 出費と言えば太田清伸。1億円渡しても、3日で使い切れるくらいの浪費癖のある太田です。今回も(無いはずの)金にモノを言わせ、「今流行りの伊勢海老釣りゲームで伊勢海老を釣り上げる」という企画を出しました。これはネタばらしになるのですが、実際の映像は、「スロットでスリーセブンを出す」になっています。そうです。彼は、5千円以上使って伊勢海老を釣り上げることができなかったのです。急遽変更した企画で得意げな顔をしていますが(スロットにも3千円使っています)、裏にはこんな事実があったのです。

 裏なんてこれっぽっちもない、実直なイメージの三谷恭子は、これまた実直な企画「打ち込み」を行いました。自前の柔道着を纏い、ひたすら打ち込みに励む姿は泣かせます。しかし、フと気が付けば、どこにインパクトがあるんだ?という疑問を抱かせます。柔道着で外に出る恥かしさがインパクトとういうことでしょうか。

 コスチュームものなら小山茜の右に出るものはいません。「バレエの衣装で自転車を漕ぐ」という、ナンセンスな企画で挑みました。どう考えてもおかしいです。王冠を頭に乗せ、青空の下自転車を気持ちよさそうに漕ぐ姿。自前でバレエの衣装が用意できること自体がナンセンスです。
 
 ナンセンスと言うか、わけがわからないロケを敢行したのは、宮都謹次の「探検家・発掘」。南大阪のどんづるぼうをロケ地に指定し、日が沈むまで、演技し続けた宮都に乾杯です。そうです。彼は他の6人と比べると、明らかに芝居しています。何を発掘しているのか?何故ガッツポーズを掲げるのか?など、謎が謎を呼ぶミステリアスな物語を作り上げました。確かにインパクト大ですが、誰もそこまでしろとは言ってません。



 と、まあこのような自分勝手な映像を、宣伝美術の下元浩人氏に編集してもらい、どうにか見せられるモノになりました。どうぞお帰りの際には、受付で流れている(であろう)このVTRをチェックしてみてください。