vol.012 北海道で初日の出が見たい!其の参「東京編」(1999.1)
名神、東名を乗り継いで、我々は東京を目指します。運転手は山田。特にふてくされるようなことはなく、ご機嫌で運転をしています。
「東京までは俺が運転してやるとん」
バンの運転席助手席のうしろ、つまり荷台部分は快適空間が広がっています。敷き詰められた断熱材。その上にはシーツ代わりに毛布が被され、乗員たちはたくさんのクッションや掛け布団にくるまり、さながら宮廷のベッドルームにいるようです。宮廷に忍び込んだ囚人たちは、みかんを食べ、お菓子をつまみ、静かに眠りにつくのでした。
スピード狂山田は平均時速140キロ、最高時速160キロの猛スピードで高速を飛ばします。浜名湖のドライブインに立ち寄ったにもかかわらず、約5時間半で東京は用賀の小山家に到着しました。
首を長くして待っていた小山は豚汁を作っていました。ご両親も我々を温かく出迎えてくれ、深夜にもかかわらず、ちらしずしやなんだとご馳走を用意してくれています。お風呂にまで入れて頂き、本当にお世話になりました。このあと東京に残される山田もすっかりくつろぎ、「自分は北海道に行かないんだとん」とは言い出せずにいました。
さあ、ゆっくりもしていられません。我々には元旦の朝に北海道で初日の出を見るという目標があります。31日午前2時、温かいこたつを離れて出発です。ここからは横山の運転なのですが、まずは山田を新宿駅で降ろさなくてはなりません。
「じゃ、年内に大阪に帰れることを祈って」
と別れの挨拶を交わし、山田は眠らない街新宿へ消えていきました。その後の新宿での山田の行動を簡単に記します。
・ まず別れてすぐ飲み屋に入る。ビデオを回そうとしたが、怖そうな外国人のお兄さんが多かったのでやめる。
・ 午前5時。カプセルホテルに入る。青春十八切符をバラで買うため、金券ショップが開店するまでの時間そこで一眠り。9時に起きるつもりが寝過ごしてしまいおお慌て。午前11時、急いで東京駅へ向かう。以上。
さて、我々はと言うと午前3時に東北道に乗り一路北海道を目指していた。
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